言葉にしてみました
「懐かしい」
と思うほど前の話ではないのですが、知り合いからは無縁と思われるであろうわたしにもベイブレードの思い出があります。
なんなら数あるおもちゃの中で唯一ベイブレードなら思い出があります。
一昨年の甥っ子の誕生日、夫とわたしが贈ったプレゼントが“ベイブレード”。
2歳差で2人兄弟の甥っ子たち、それは小学生になったばかりのお兄ちゃんへのプレゼントでした。
プレゼント選びが難航し始めた年頃の甥っ子に「これめっちゃ欲しかったんだよ!」と言われ、ドヤ顔を隠しきれないわたしたち。
早速開けてみたものの、うまくセットできず、夫や義兄の力を借りてなんとか勝負していました。
掛け声も
「スリー!ツー!ワン! ゴーバトル!」
と闘争心をよりむき出しにしてみたり、
「ワン!ツー!スリー!フォー!」
とカウントアップしてみたり。息が合わないこともしばしば。
わたしの目に映るその光景は、とても可愛く、とても愛しいもので、脳内にはあの曲が、、、
♪ラーラーラー ララーラー ことーばにー できなーいー♪
次に会ったときには、既に見慣れないコマを手に入れていました。
コマの扱いにも掛け声にも慣れ、見事にハマってくれていた甥っ子たち。
勝負はコマ選びから始まり、最後は拳で語り合うようになるほど白熱していました。
どちらかと言うと野生に近い生き様の甥っ子たち。
「微笑ましい」とはほど遠いその光景は、簡単に言葉にできました。
「やめよ。」
今、あのベイブレードはどこに行ったのでしょう。
けんかのし過ぎでお母ちゃんに隠されたのか、有り余るパワーがコマの耐性を超えたのか、はたまた飽き、、、いや、なんでもいいのです。
これまで贈ったおもちゃはどれも大体そんな感じでした。いつの間にやら姿を消すのです。
わたしのおもちゃだってそうです。だいたいいつの間にやら姿を消しています。
ただ、彼らが引っ越しのときとかひょんなときにベイブレードを見つけ、懐かしいって思ってくれるといいな、欲を言えばもう1回ゴーシュートして欲しいな、なんて思うわけです。
甥っ子たちの胸を熱くさせた「ベイブレード」
わたしの目頭を熱くした「ベイブレード」
メルカリで売られていないことを祈ります。